Into The Minds
続々と駆けつけるが、ホッチの姿はない。
JJが何度コールしても留守電につながるのみ。
プレンティスはホッチらしくないと心配するが、事件は一刻を争い、みんな事件に集中する。
事件は犯人がある医者の息子を殺すと脅し、もしかくまったら息子の代わりに一日一人ずつ他人を殺していくという、LCのサイン入りの手紙を送っていた。そして、実際すでに2人殺された。
医者の息子は自分のせいで人が殺されていることを知り、父親に黙って学校へ行ってしまった。
学校が危険にさらされるため、その対応にモーガンたちが行き、プレンティスとリードは医者の自宅で犯人を絞り込む作業をすることに。
膨大なリストに時間と人手が足りず、プレンティスがホッチを呼び出すためアパートに直接迎えに行く。
ホッチの部屋は121号室。
Prentiss: Hotch, it's Emily.
ドアをノックするが応答がない。
プレンティスは携帯を取りだし電話をかけた。すると、部屋の中から呼び出し音が。ドアも開いている。
プレンティスは、銃を取り出し、警戒しながら部屋へ入る。
入り口付近に鍵と鞄。
部屋の中に進むと、壁に大きな銃孔がひとつ。
テーブルにホルダーに入ったままの銃。
絨毯には血痕。
割れたグラス。
テーブルの下に携帯。
ホッチの姿はない。
Prentiss: Garcia, it's Emily. I need you to listen very carefully. Something happen to
Hotch.
(ガルシア、エミリーよ。よく聞いて。ホッチに何か起こった。)
Garcia: What do you mean, something?
(何かってどういう意味?)
プレンティスは、アパートの部屋にホッチがいないこと、誰のものかはわからないが血痕が残されていることを告げ、警察とFBIの鑑識の急行を依頼した。ホッチの車はあるため、ホッチ本人の手配を依頼する。そして、
Prentiss: Garcia, I'm gonna have to tell Reid because he is expecting me back, but you
can't tell the others. They CANNOT be distracted.
(ガルシア、リードには私が戻ってくるのを待ってるからホッチのことを伝えなくちゃ
ならない。でも、他の人に伝えちゃダメ。事件に集中できなくなる)
Garcia : OK, OK...
プレンティスはリードに電話し状況を伝えると、こっちは任せて犯人の絞り込みに集中するように告げる。そして、部屋の中を捜査。アドレス帳のBの欄がちぎり取られていることを発見する。
ガルシアは、モーガンからの電話に動揺を押し隠しながら対応。そして付近の病院にFBIのアーロン・ホッチナーが受診していないかを問い合わせた。
すると、ある病院から意外な返答が。すぐさまプレンティスに連絡する。
Prentiss: Talk to me, Garcia.
(話して、ガルシア)
Garcia: OK, I, I, I called hospitals to see if Hotch got himself addmitted into the
emergency room.
(OK、ホッチが自分でERを受診してないかと思って病院に電話をしたの)
Prentiss: And?
(それで?)
Garica: He is not listed as a patient, but someone dropped John Doe off
at St. Sebastian Hospital.
And that someone's name was FBI Agent Derek Morgan.
(患者リストにはいなかった。でも、誰かがセント・セバスチャン病院に身元不明者を
置いていったって。その誰かの名前はFBI捜査官デレク・モーガンだって)
Prenitss: It doesn't make sense.
(そんなのおかしいわ)
Garica: I know. Do you think that they got credentials messed up?
(わかってる。身分証を間違えたとか?)
それを聞いて、プレンティスは思い当たる。
Prentiss: The Reaper. Foyet took Morgan's credits.
(リーパーよ。フォエットがモーガンの身分証を持ってる)
プレンティスはその病院の名前を確かめると、急いで向かった。
-------
セント・セバスチャン病院に着くと、ホッチは手術を終えICUに収容されていた。
医師の話では、9回刺されているが大動脈の損傷はない。麻酔からも1時間程度で覚めるだろうと言われる。
Prentiss: It's miracle he is alive.
(生きてるのが奇蹟だわ)
ベッドサイドにいる許可をもらい、ホッチが麻酔から覚めるのを待つ。
そして、何気なくホッチのカルテを見たプレンティスは、そこからL.C.がLiving Children(蘇生拒否をしていないまたは拒否の意志が不明の患者)の意味だと知り、リードに電話する。
連絡を受けたリードは、犯人のねらいは父親で、息子を父親のいない子にすることだと悟る。
その頃犯人は父親の自宅の前で父親が出てくるのを待ちかまえていた。父親がドアを開けると犯人が父親を撃ったが、間一髪リードが父親に飛びつき、弾はリードの膝を撃ち抜く。
リードは犯人を説得するが、犯人はリードに銃を向け、リードはやむなく犯人を撃つ。そして、父親に犯人の手当をするよう頼んだ。
そこへ、警察と救急車、モーガンたち3人が駆けつける。
Morgan: We get you to the hospital.
(病院へ連れて行こう)
Reid : You need to find Emily. Call Emily.
(エミリーを捜さなくちゃ。エミリーに電話して)
Rossi : Where is she?
(どこにいるんだ?)
Reid : Something happen to Hotch.
(ホッチに何か起こった)
初めて事態を知り、3人に動揺が広がる。
-------
病院に駆けつけた3人を、プレンティスが迎えた。
ハリー·ポッターは死ぬ方法
Prentiss: He still is unconscious yet.
(まだ意識が戻らないの)
Rossi : Are you sure it was Foyet?
(フォエットだってのは確かなのか?)
Prentiss: He had Morgan's credentials.
(モーガンの身分証を持ってた)
Morgan : Did they catch him on a security cam?
(防犯カメラには映ってるのか?)
Prentiss: You could see him dropping Hotch off, but camera's only on the entrance, so
I have no idea which direction he went once he left the hospital.
(ホッチを置いていった姿は映ってる。でもカメラは入り口にしかないから、病院を
出た後どこへ行ったかは全然わからない)
JJ : It doesn't make sense for him to brought Hotch to the ER.
(あいつがホッチをERに連れてくるなんて変よ)
Rossi : We know Foyet gets off on power and control. Maybe what he want for us or
Hotch to know life is in his hands.
(フォエットはパワーとコントロールに快感を覚えるヤツだ。たぶん我々やホッチに、
命はヤツの手に握られていると思わせたいんだろう)
Morgan : He could do that without risk in the hospital.
(そんなの病院に連れてくるリスクを冒さなくてもできたはずだ)
医師が、ホッチの意識が回復したと声をかける。
ホッチのベッドへ向かう4人。
Hotch : Where am I?
(俺はどこに?)
Rossi : In the hospital.
(病院だ)
Hotch : ((Sigh)) How did I get here?
(どうやってここに?)
Morgan: Foyet drove you.
(フォエットが運んできた)
Prenitss: Can you remember what happened?
(何が起こったか覚えてる?)
帰宅してからフォエットが現れるまでがフラッシュバックするが、質問には答えず、フォエットが取っていったもの、置いていったものは何かを聞く。
奪ったものは、アドレス帳のB欄。
残したものは、血のついたヘイリーとジャックの写真。
ヘイリーの旧姓はBrooksで、アドレス帳にB欄にはヘイリーの住所が記されていた。
これが何を示すのか、火を見るよりも明らか。ヘイリーに電話するが出ない。
プレンティスをホッチのそばに残し、モーガンはホッチの旧住所にSWATを向かわせると自分たちも急行する。
Rossi : We need to be prepared what we might find.
Foyet kept Hotch alive he wouldn't do that without a reason.
(何があるか心の準備をしておけ。フォエットはホッチをわざと生かした。
ヤツは理由なくそんなことはしない)
-------
ホッチはヘイリーとジャックの写真を見つめ、再び眠りに落ちる。
ーフラッシュバックーホッチの頭に狙いをつけていたフォエットの銃は、右後ろの壁を撃ち抜いた。
ホッチは瞬きもせずフォエットを挑むように見つめ続ける。Foyet : Is this part of my profile? You can't show me fear?
(これは俺のプロファイルの一部か? 恐怖は見せられないか?)
Hotch: If you don't see fear, that's because I'm not afraid of you.
(恐怖が見えないのは、お前を恐れていないからだろう)
Foyet : You said it like you actually meant it. How's my friend agent Morgan?
(まるで本気でそう思っているみたいに言うんだな。
親愛なるモーガン捜査官はどうしてる?)
Hotch: Are you here to kill me, or are you here to play games?
(ここに俺を殺しに来たのか? それともゲームしに来たのか?)
Foyet : You tell me. Enlighten me about my behavior.
(お前が言ってみろ。俺の行動について教えてくれよ)
そう言ってフォエットがマスクを外した瞬間、ホッチは持っていたグラスを投げつけた。
しかしフォエットは間一髪それをかわし、逆にホッチを殴り倒すと、テーブルの銃を取ろうと手を伸ばすホッチを蹴り上げ、さらに起き上がろうとするホッチの頭を銃身で殴りつけた。
そして銃を置くと、ナイフを取り出す。Foyet : So, tell me. Would I use this?
(さあ、言ってみろ。俺はこれを使うか?)
ホッチに馬乗りになり、腹を2回、勢いよく刺した。
-------
突然ホッチの心拍が急上昇し、あわてて医師が駆けつける。
心配そうに見つめるプレンティス。
医師がホッチに呼びかけると、意識を取り戻した。
Hotch: I'm OK....
(大丈夫だ。。)
-------
一方、ヘイリー宅に突入したモーガンたちは、ヘイリーの無事を確認。突然部屋に突入されて動揺するヘイリー。
Morgan: (インカムに)We got her.
(彼女は無事だ)
Haley : What's going on?
(どうなってるの?)
JJ : Is there anyone else in the house?
(家にはほかに誰かいる?)
Haley : No. There's no one else here.
(いいえ。誰もいないわ)
Morgan: Haley, where's Jack?
(ヘイリー、ジャックはどこにいる?)
Haley : He's at the friend's house for a playdate.
(友達の家に遊びに行ってるわ)
Rossi : We need to get him back here. We'll explain everything.
(ここに連れてこないと。全部説明する)
Haley : Where's Aaron?
(アーロンはどこ?)
Morgan: He's in the hospital.
(入院してる)
Haley : ... What?
(なんですって?)
Morgan: Haley, please.
Call for Jack, and tell him I'm on my way to pick him up. I promise we'll explain.
Call him right now.
(ヘイリー、お願いだ。ジャックに電話して、今から俺が迎えに行くと伝えるんだ。
全部説明すると約束する。すぐ電話してくれ)
出て行くモーガン。ヘイリーはJJとロッシを見つめる。
Haley : Tell me what happen to Aaron.
(アーロンに何があったか教えて)
-------
病院のベッドに横たわり、虚空を見つめるホッチ。
ーフラッシュバックーフォエットは目の前にナイフをかざし、ホッチを見つめる。
どのように古代ギリシャ人は彼らの自己を楽しまなかったHotch: I will kill you....
(殺してやる。。)
虫の息で威嚇するホッチ。Foyet : Shhh ... Don't speak. You lost a lot of blood. You need your oxygen.
(しゃべるな。お前はたくさん出血した。十分な酸素が必要だ)
血のついたナイフをかざしホッチを眼前に見つめながら、フォエットはささやき続ける。Foyet : Do you know how much you'd have to study the human body, to stab
yourself repeatedly and not die?
I don't wanna bray, but, I'm somewhat of the expert.
(自分を何回も刺してさらに死なないためにはどのくらい人間の体で実験が必
要かわかるか? 自慢じゃないが、俺はちょっとしたエキスパートなんだ)
フォエットは再びゆっくりとホッチの腹部を刺す。うめくホッチ。Foyet : Do you wanna see my scars?
(俺の傷を見たいか?)
そう言うとフォエットはナイフをホッチの腹に置き、手袋を外し、上着とシャツを脱いで立ち上がり、ライトをつけ、自分の傷をホッチに見せつける。Foyet : What do you think? You like 'em? Huh?
You're gonna look just the same.
(どうだ? 気に入ったか? え? お前はこれとそっくりになるんだ)
ホッチはかろうじてフォエットを睨む。Hotch: My team....Foyet : Your team. Your team didn't catch me until I wanted them to.
You're not in charge, so don't be foolish.
Now, try to relax. Your body will go numb.
(お前のチームか。お前のチームは俺が捕まえて欲しいときになってやっと
捕まえたんだ。お前が仕切ってるわけじゃない、バカなこと言うなよ。
さあ、力を抜け。体が麻痺してくるぞ。)
フォエットはさらにホッチにナイフを入れる。Foyet : And it goes in so much easier, If you relax...
(力を抜け。その方が楽に入っていく)
そして、ゆっくりとナイフを引き抜きながら続ける。Foyet : Hard part, is not passing out from the pain.
(難しいのは、痛みで気を失わないようにすることだ)
ホッチは意識を失いかけるが、再び取り戻す。半覚醒のホッチに眼前のフォエットがささやき続ける。Foyet: Now, I understand that profilers think, that stabbing is substitution of
the act of s**. That is somebody's impotent, they use a knife instead.
Is that what you think, Agent Hotchner?
Maybe this will change the way you profile.
(さて。プロファイラーがナイフで刺す行為をセックスの代用だと考えている
ことは知ってる。不能のヤツが、ナイフを代わりに使うってな。
お前もそう思ってるか? ホッチナー捜査官。
これからはお前のプロファイルの方法も変わるだろうよ)
そしてさらにもう一回、ゆっくりとホッチにナイフを入れた。
-------
携帯の呼び出し音で我に返るホッチ。
ヘイリーとジャックは無事だった。
ホッと息をつく。
ようやく少し落ち着いたホッチは、プレンティスに部屋に行ったときの状況を訪ねる。
"別の存在になることはありませんあなたは" "キャロリンは"を参照してください。
Hotch : You were in my place, (聞き取れず)
(俺の部屋へ行ったのは、君か?)
うなずくプレンティス
Hotch : Could you tell how he got in?
(ヤツがどうやって部屋に入ったかわかるか?)
Prentiss: I'm not sure. Do you wanna talk about what happened?
(よくわからない。何が起こったか、話す気ある?)
ホッチは少し考え込むと、こう答えた。
Hotch : I don't know. After he stabbed me the first time, it all goes blank.
(・・・わからない。ヤツが最初に刺したあとは、すべて真っ白になった)
そこへ、フォエットに住所を知られねらわれる可能性があるため連邦保護プログラム下に置かれることになったヘイリーが現れる。
ヘイリーの肩にいたわるようにさわり、病室を出るプレンティス。
ヘイリーが病室に入る。
Haley : How do you feel?
(気分はどう?)
Hotch : I'm gonna be OK. Did they explain to you what's happening?
(良くなるよ。何が起こってるか聞いたか?)
Haley : They said the Marshals service is taking us street from here and putting us
under protective custody.
(警察庁がここから私たちを連れて行って保護観察下に置くって)
Hotch : Haley, I'm sorry.
(ヘイリー、すまない)
Haley : Huh. Do you know where they gonna take us?
(私たちがどこに連れて行かれるか知ってるの?)
Hotch : No, I don't. And that's the point. I can't know where you are going.
If you have any contact with anyone that he could track you.
(いや、知らない。それが重要なんだ。俺は君たちがどこに行くのか知ることはできな
い。もし君が誰かとコンタクトを取れば、あいつに君の居場所が知られてしまう。)
Haley : Jack has school. He has friends. And I have a job now.
(ジャックには学校がある。友達もいる。私だって仕事があるわ)
Hotch : I know. And I'm sorry. I will catch him, and you'll come back, and I promise that
I spend the rest of my life making this up to you.
(わかってる。 すまない。 俺があいつを捕まえる。そしたら君は戻ってきて、
俺はこのことの償いを一生かけてすると約束する)
Haley : Are you sure, that we're in danger?
(私たちが危険だって、確信してるの?)
Hotch : Yes.
(ああ)
Haley : What about you? Are you gonna be safe?
(あなたは? あなたは安全なの?)
Hotch : He wants to see me suffer. Knowing my son is out there and I can't see him is
better than killing me.
(あいつは俺が苦しむのが見たいんだ。息子がどこかにいて、俺が会うことができないの
は、俺を殺すよりいい)
不安に涙をためながら、ヘイリーは言う。
Haley : What am I suppose to say to Jack?
(ジャックになんて言えばいいの?)
Hotch : Tell him it's a vacation, and it's not gonna be so very long.
(お休みだって言えばいい。そんなに長くはならないって)
Haley : How am I suppose to keep him safe if there is no one I know to help me?
(助けてくれる知り合いが誰もいなかったら、どうやってジャックを守れるの?)
Hotch : Haley, you are strong. You lived with me and this job. And you practically raise
Jack by yourself. You are great mother.
(ヘイリー、君は強い。俺とこの仕事と生活していたんだ。そして、ジャックをほとんど
一人で育ててる。君は素晴らしい母親だ)
こんなことは慰めにならないことはわかってる。でも、ホッチは再びしっかりとヘイリーを見つめる。
Haley : Can you catch this man?
(こいつを捕まえられるの?)
Hotch : I will catch this man.
(必ず捕まえる)
涙を拭くと、ヘイリーは言った。
Haley : Jack wants to come in.
(ジャックが会いたがってる)
Hotch : I wanna see him, too. But I just don't think that's a good idea.
(俺も会いたい。でも、それはいいアイデアとは思えない)
Haley : Look, I know you're trying to protect him. But you both need this. Please.
(あなたがジャックを守りたいのはわかるわ。でも、2人にとって必要なの。お願い)
Hotch : OK..
(・・わかった)
ヘイリーは、ジャックをつれて入ってきた。
Hotch : Hey, buddy. Come on in.
ホッチのベッドの上に、ジャックを座らせる。
Hotch : Don't worry. It's OK. The doctors made sure that I'm completely fine.
Did mommy tell you that you two are gonna take a trip?
(心配するな。大丈夫だ。お医者さんがちゃんと治してくれたよ。ママはお前たち2人が
旅行に行くって教えてくれた?)
Jack : Yeah.
(うん)
Hotch : So I'm not gonna see you for a while.
(だから、パパはしばらく会えなくなる)
Jack : Why?
(どうして?)
Hotch : Well, think about it like when daddy goes away for work. Only this time you and
mommy get to go someplace. But what do I tell you every time I go away?
(パパが仕事で遠くに行くときがあるだろう? 今回は、ママとジャックがどこかに
行くんだ。でも、いつもパパがどこかに行くとき言ってることがあるだろう?)
Jack : You love me.
(僕を愛してるって)
Hotch : : More than anything in the world.
(世界中の何よりもだ)
Jack : Are you OK?
(だいじょうぶ?)
Hotch : I'm very proud of you...Every single day.
(お前はパパの誇りだ。毎日毎日思ってる)
大きなため息をひとつつくと、ホッチはジャックの額にキスをした。
Hotch : I'll see you soon, OK?
(またすぐに会おうな)
Jack : OK.
Hotch : You take care of mom, OK?
(ママを頼んだぞ)
Jack : OK.
ホッチは、しばらくの間ジャックを見つめ続けた。
-------
ヘイリーとジャックは、連邦警察につれられて病院を後にした。
それを見送るモーガンとプレンティス。
JJが来て、リードはしばらく松葉杖が必要だが、「どうせドアを蹴るのはモーガンの仕事だ」と言っていたと伝える。
モーガンは、厳しい表情でじっと車に乗り込む2人を見つめていた。
Prenitss: You know, Foyet's having credential is nothing to do with any of this.
This is just his way of trying torture you.
(フォエットがあなたの身分証を持っているのはこれとは何の関係もないわ。
あなたを痛めつけたいだけ。)
Morgan : Yah, I know. Foyet's about power and controll.
He was hoping watch me fall apart. And now he wants to destroy Hotch.
(ああ、わかってる。フォエットはパワーとコントロールの男だ。
俺が壊れていくのを見たかった。そして今、ホッチを破滅させたいんだ)
JJ : Exactly.
(そうね)
Prentiss: That's his plan. Now we'll fight it.
(それがあいつの計画。私たちが闘う番よ)
-------
病室のホッチは、天井の一点を見つめていた。
視線をおろすと、ロッシが立っていた。
ロッシはホッチに今朝起こった事件のことを話し、うまく解決し、ハッピーエンディングだったと告げる。
Rossi : Do you know why I'm telling you this?
(何故俺がこんなことを言うかわかるか?)
Hotch : ....Yes.
(・・・ああ)
Rossi : No other group in the world could have pulled off, but your team did in a matter
of hours.
(ほかのどんな奴らもできないことを、お前のチームは数時間でやってのけた)
Hotch : I appreciate what you're trying to do, Dave.
(やろうとしていることには感謝するよ、デイブ)
Rossi : We'll get Foyet.
(フォエットは必ず捕まえる)
Hotch : I promised Haley that I'll get him, but the truth is, if he stops killing, we have
no way of tracking him. He stop killing ten years just for the pleasure of seeing
Shaunessy's life fall apart.
What's Jack gonna remember about me in ten years?
(ヘイリーにはヤツを捕まえると約束したけど、現実には、あいつが殺しを止めたら
俺たちにはやつを補足するすべがない。あいつはショーナシーの人生が壊れていく
のを見る喜びのためだけに10年殺しを止めていた。
10年経ったら、ジャックは俺の何を覚えているんだ?)
悲嘆と絶望にうちひしがれるホッチ。
ロッシは、そんなホッチを見て身を乗り出すと言った。
Rossi : Hotch, look at me. I'm telling you. We'll get him.
(ホッチ、俺を見ろ。お前に言っておく。俺たちはあいつを捕まえる)
ホッチは無言でロッシを見つめた。
=Fin=
【Opening Qote】
"A weak man has doubts before a decision. A strong man has them afterwards."
「弱き者は決断の前に疑問を持ち、強き者は後に疑問を持つ」(私訳)
said by Carl Kraus
quoted by Rossi
つ、つかれた・・・・。
最後まで読んでくださった方、本当にありがとうございます。
ここから感想。
じっくり見直すと改めて思う・・・・・・・悲惨だ。
こんなに悲惨な目に遭うメインキャストがいるだろうか?
いや、過去にものすごいトラウマを抱えている、という設定ならいくらでもあるだろうが、4シーズンもやってきた今になってこんな悲惨な目に遭うなんて。。。。
Season 4 が終わったとき、もし私がフォエットだったらホッチを苦しめるために絶対ジャックを狙う、と思っていたので、彼らがヘイリーの家に突入するときには「どうか無事でいて。どうか無事でいて」と祈っていました。のんきにiPOD(たぶん)聴きながら家事してるヘイリーが映ったときにはホッとした(>すっかり作り手の術中にはまってる人)。そしてジャックが無事だったときには心底胸をなで下ろしました。でも、それがさらに巧緻なフォエットの罠だったとは。
フォエットのすごいところは、実際には指一本触れず、ホッチからジャックを奪ったこと。
あの写真と住所だけで、ジャックとホッチを引き離して見せた。
実際にはジャックには何もしなくても、いつでもジャックに手を出すことができるという恐怖だけで。
しかも、まだジャックは生きているから、さらに悲惨のことが起こりえる、ジャックを完全に失う可能性があるという恐怖まで残して。
死の直前までの傷を負わせてわざと助けたり。
ほんとなんていうか、すごくねちっこい攻め方ですよね。
さすがプロファイラーのドラマだ、と、ヘンなところで感心してしまった。
フラッシュバックのシーンは。。。
あの色調のせいなのか、フォエットの囁き声のせいなのか、言葉のせいなのか、半裸のせいなのか、ホッチのうめきのせいなのか、そのすべてのせいなのか、
なんていうか・・・・妙にその・・・・エロティック。
日本語に訳すと、ますますそれっぽく感じてしまう。
実際、レイプされたも同然の屈辱だと思う。
あんなふうに、抵抗する力を全く失った状態で、苦痛の中で、暗示めいた言葉を囁かれながら、全く同じ傷をゆっくりじっくり刻みつけられて。
気持ちだけは屈しまいと精一杯抵抗しているから余計に。
あの言葉はまさに暗示だよね。
一生、絶対忘れないように。
傷を見る度に、思い出すように。
・・・書いていて気分悪くなってきた。
そして、ホッチの一番の武器、プロファイリングの部分を攻める。
そこでさえも自分の方が上だと言いたいように。
この一連のフラッシュバックのシーン、イヤホンで聴いていて初めてわかったのですが、ずっとバックにホッチの心音が聞こえてるんですよ。
ドクッ、ドクッ、って。
はじめのフラッシュバックは120−140くらいの頻拍で。
次のフラッシュバックは60くらいの拍動で。
そして、プレンティスが "Do you wanna talk about what happened?" って聞いたときも、同じ心音が聞こえるの。
それが、すごく・・・効果的。
映像では、刺されたのは5回だったけど、後の4回のシーンが出てくるのだろうか(出てこないか)。
何かまた、新しい事実が出てくるのだろうか。
プレンティスには「全て真っ白になった」と言っていたけど、ホッチの口からそのときのことが語られるときは来るのだろうか。
肉体の苦痛と衰弱は、精神も弱くする。
肉体的に完全にフォエットに支配されて、生かされて、そして目覚めた後、さらに精神的に追い打ちをかけられた。
ヘイリーと話すときまでは、ホッチも頑張っていたけれど、ジャックと会って、フォエットが自分から奪い取ろうとしている大切なものを再確認して、完全に打ちのめされてしまったように思う。
天井の一点を見つめるホッチの表情が、フラッシュバックの時には虚無。そして、ジャックに会った後は、悲嘆と絶望。
あそこまで弱ったホッチを見たのは初めて。
ロッシは、「お前には最強のチームがついているから絶対つかまえる」と言いたかった・・・・んだよね?
はじめ見たとき、お前がいなくてもチームは全く問題ないんだ、って言っているように聞こえて、今そんなこと言わなくても・・・と思ってしまった。ロッシって時々無駄に言い方が挑発的だから、真意が良くわからなくなる。
そんなロッシの攻めの言葉も、全く届いていなさそうだった。
ほんと、自殺するか発狂するかシリアルキラーになっちゃうか、そんなトラウマ。
過去のエピソードでの伏線めいたものを考えると、ますます怖くなる。
エルが殺人者になってしまった過去があるから、シリアルキラーにはならない・・・とは思うけど。
ヘイリーとの場面は、すごくよかった。
2人の気持ちが痛いほど伝わってきて。
真っ直ぐにヘイリーを見つめていたホッチが、"You're great mother." って言った後、目をそらして、それでもまた真っ直ぐにヘイリーを見つめ直すのがすごく好き。
後はやっぱり、"I promise I will spend the rest of my life making this up to you." という言葉がすごく気になる。ホッチのその気持ちは本当に良くわかるけど。今後の伏線なのかと、ちょっと怖い。
なんか全然まとまりませんが、こんな感じ。
メインの事件のリードについて一言。Season 3 第14話『Damaged』で 「ひどい恐怖を感じる状況下ほどいい仕事ができるってわかった」と言っていたのを思い出しました。ほとんど一人で全部解決してたもんなぁ。しかも冷静。すごい成長したわ。
あとひとつ。なんで "Living Children" で犯人のターゲットが息子ではなく父親だったということになるのかがよくわかりませんでした。
最後に、6話目まで見た時点での感想。(ネタバレちっく)
↓
↓
↓
この後のホッチの展開は、最大級のトラウマを負った人間として精神的に妙にリアルに描かれていてうまいと思う。
大げさに描いてはいないのに、"Try to do my best."なのはわかるが本調子じゃない、危なっかしいのはストラウスやモーガンじゃなくても明らか。
踏ん張っても徐々に崩壊していく感じが・・・・。
私、『Omnivore』(Season 4 第18話)を見たときに、思ったんですよね。
フォエットの隠れ家に踏み込んで、銃を構えたとき、フォエットが、「そんなにオレのこと良くわかっているのなら、なんでオレにたどり着くのにこんなにたくさんの死体が必要だったんだ?」と言って、ホッチがこう返した。
Hotch : It's your choice, not mine. You're the serial killer.
(それはお前の選択だ、俺じゃない。連続殺人者はお前だ)
この時、ホッチはフォエットの最上級の獲物に昇格したんじゃないかって。
その後モーガンに振り返ったとき、モーガンの顔を見て"こいつは落ちてる"って顔したから。
自分に屈してないホッチを、とことん破壊してやろうと、この時あらためて思ったんじゃないだろうかと。
実際ホッチみたいに、ダメージを受けているくせに屈しない、屈しようとしない相手っていうのは、フォエットみたいな "Power and control" に快感を見いだす男には、最高にいたぶり甲斐のある相手なんじゃないだろうか。
ホッチがすぐ辞めちゃうような男だったら、フォエットも興味を失ったかもしれない。
(ああ、だからロッシはホッチを辞めさせようとしているとか? んなことないか)
すでにホッチの家族は触れずにして手中におさめたも同然。
そして、平静でいようと踏ん張って、努力して、それでもどうしようもなく崩壊していこうとしているキャリア。
ホッチはプロファイラーだから、今の自分の状況がフォエットの蝕まれてるってことも、フォエットがそれをこそ喜びにしていることを、よくわかっているだろう。だからこその、フォエットのこの攻め方。
連続殺人犯は優秀なプロファイラーだと言うけれど、フォエットは最上級のプロファイラーだよな。
自分ははじめのアタック以外ほとんど手を出さず、最も効果的な方法でホッチの人生を崩壊させようとしている。
そして、それはほとんど成功しつつある気がする、今のところ。
フォエットは、あがくホッチを遠目で眺めて、愉悦に浸っているのだろうか。
ホッチが踏ん張れば踏ん張るほど、フォエットのお楽しみも続いていくような気がする。
この2人の対決、どう決着がつくのか。
見たいような、見たくないような。。。
ここまで引っ張って、クライマックスが一番難しいからね。
100話目ってお祭り気分なのがちょっと心配。
そういうイベント的なエピソードって、質が高かったためしがない気がするから・・・少なくとも日本では。
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